12/17/2012

AQUA / 佐藤博


 2012年を振り返って、山下達郎と松任谷由実のベストアルバムリリースもそうだが、いわゆるシティポップスというものが最注目されていたように感じた。そのような年に佐藤博がなくなったのはとても印象的であった。ティン・パン・アレイへの参加でも知られる彼はまさに日本のポップスが色づく時代を作り上げたその人である。彼のソロ作にはこだわり抜かれた多重録音によるサウンドプロデュースがある。本作でも彼の代表作「awakening」(1982)で魅せたメロウな「シティ」感に加えオリエンタルな響きが相まり、そのオリジナリティを高めている。当時の最先端だった音像は今聞いても全く衰えていない。(1988 アルファ)

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