6/26/2012

Night Through / Loren Mazzacane Connors

NY地下シーンの即興ギタリスト、Loren Mazzacane Connorsのシングルと未発表音源を収録した編集盤。ジャンルは一応アンビエントとか実験音楽ということになるのだろうか。この人は大変な多作家であり、すでに50枚以上アルバムを発表していて、過去にはJim O'rourkeやDavid Grubbs、灰野敬二などとコラボした作品もある。大体どの作品も一本のギターを爪弾いて鳴らされたアルペジオやドローンだけで構成されている。器用なギタリストではなく、そもそもパーキンソン病を患っているので、普通の人と同じようにギターを弾くことすら出来ないらしい。しかし、彼によって鳴らされる音色はこの上なく感情的であり、とてつもない哀感に満ちあふれている。流れてくる「音」そのものにこれほどまで感銘を受けた音楽は他に無かったと思う。廃盤になってしまっている作品も多い中で、この編集盤はそこそこ手に入りやすいようである。

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