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12/17/2012

The Time Has Come / Anne Briggs


 60~70年代初期を中心に活躍した英国出身のフォークシンガーAnne Briggsのセカンドアルバム。木漏れ日フォークと呼ばれるフォークとは対照的に森の奥でひっそりと歌われているような印象を受ける作品(ちなみにこの作品の邦題は『森の妖精』)。ギター1本をバックにして素朴に、そして淡々と歌い上げている。素朴という点では同年代の英フォークシンガーVashti Bunyanと似ている。しかし、その淡々と歌い上げる様は俗世間と距離を置こうとする意思表示のようであり、まさに『森の妖精』のような存在であり続けている。(1971 Topic)

3/24/2012

無惨の美 / 友川かずき

多数リリースのある氏には傑作とうたわれる作品は何枚かあるけれど、自分はまずこの一枚を推したい。弟の死を歌うタイトル曲や、消えていく故郷を描いた 「井戸の中で神様がないていた」など、80年代という喧騒に押し潰され、負けて死んでいったものたちへの小さくて壮大な、刺すように美しい鎮魂歌が並ぶ。 1985年リリース。

Moenie and Kitchi / Gregory And The Hawk

ウィスパー系女性ボーカルファン必聴の1枚。アコースティックギター中心のフォーキーなサウンドに、メレディス・ゴドルーのキュートで、でもちょっぴりメランコリックな歌声が素晴らしい作品。今作から、マイスパレードのアダム・ピアースがプロデュースに加わり、従来のフォーキーなサウンドに、シューゲイザーテイストのキラキラしたサウンドが加わった。ジョアンナ・ニューサムやイノセンス・ミッションが好きな人におすすめな1枚。ジャケット通りのキュート でメルヘンな世界が待ってます。

8/20/2010

溶け出したガラス箱 / 吐痙唾舐汰伽藍沙箱

オリジナル盤は1970年のもの。日本初のインディーズレーベルといわれるURCからのリリース。アーティスト名は「とけだしたがらすばこ」と発音する。ジャックスの木田高介、五つの赤い風船の西岡たかし、フォークシンガー斎藤哲夫の三人から成るフォーク・ユニット。
どこに何を形作りたいのかさっぱりわからないバンド名とタイトル通り、ゆらゆらで不安定なのに、どこかさっぱりとすらしている(?)サイケデリックなフォークを聴かせてくれる。
映画「けものがれ、俺らの猿と」のサントラに収録された「君はだれなんだ」は珍曲にして名曲。

Leave Some Space / Ryo Hamamoto

世田谷のスナフキンこと浜本亮。ギター弾き語りを基本にした歌もので、まず繊細な歌声が心地良いのですが、ギタリストとしても活動しているだけあってギターのアレンジが素晴らしい。バンドのアレンジもシンプルながらハイセンスな感じが。ただやはりこの声とアルペジオだけで構築される浮遊感とふんわりした奥行きはなかなか出せない気がします。若手の弾き語り系シンガーとは一味違う、いい意味で冷めたような小慣れ感が好きです。
天気のいい日に芝生にでも寝転んで聴いたら、ひとしきり考え事をしたあとどーでもよくなってビール買って帰るか、みたいな気持ちになります。たぶん。

Heron / Heron

とにかく、冒頭でたどたどしく幕開けする静かな名曲”Yellow Roses”につきる。内省的な詞と、神々しくすらある美しさをたたえたタイムレス・メロディー。70年イギリスの片田舎の空気をそのままにとりいれた一発野外録音が、彼らの無垢なまでの気負いのなさをいっそう際立たせている。ビートルズのアコースティックな楽曲群に着想をえているのか、不思議と泥臭さやルーツ色を感じさせないところもまたいい。
優しい音色とアマチュアな手作り感を愛でる人へ。テンネン代に聴かれるべき木漏れ日フォークとして。

11/29/2009

The Sun Awakens / Six Organs Of Admittance (2006)

米西海岸のアシッドサイケムーヴメントの中心的な存在であるベン・ チャスニーのソロ・プロジェクト。8トラックレコーダを手放した初のスタジオ録音が奏功し、その深淵さは他の作品と一線を画している。 死の匂いが漂う印象的なテーマが爪弾かれるかと思えば、耳を引っ掻き回すような轟音ギターが飛び出す曲群が意外なほどコンセプチュアルに連なり、ラストの23分にも及ぶ大作サイケドローンでクライマックスに達する。