6/26/2012
City Life / Steve Reich
Come Out、It's gonna rain、Piano
Phase等、漸次的位相変異プロセスと言われる、要するに段々ズレていく音楽から、徐々にフレーズに音が足されていき、更にそれに音符一つズラして追いかけるフレーズが重なり・・・という加算的な音楽に変化、そしてその後人の声や環境音をサンプリングし、そのサンプリングされた音を楽器が真似る等の手法の進化の先に生まれた作品。というような話は一旦置いといて、とにかく聴いてみてください。夜寝る前に聞くときっと良い夢見れる。
Lucky Hands / Thomas Brinkmann
ジャーマン・ミニマルの大御所であるThomas
Brinkmannの13枚目のアルバム。もともと実験的なテクノ作品を多く発表していたが、最近ではオーストラリアの前衛ギタリストOren
Ambarchiとコラボするなど、活動の幅は広がる一方のよう。本作Lucky
Handsではそんな彼の実験性とファンクを再構築した音楽性が高い次元で結実している。「太いキックを鳴らしとけばノレるだろ」と言わんばかりの雑な一次元リズムの曲は勿論無く、上物・ビート・余韻までも含めた全ての音が一体となり一つの多次元リズムを構成していると感じられる希少なテクノ作品。多くの音の繊細なバランスの上に成り立っているので、気に入るかは再生環境次第かもしれない。
Einstein on the Beach / Philip Glass
ミニマルミュージックの代表的な作曲家であるフィリップグラスの初期作品。『浜辺のアインシュタイン』というオペラのために作られた楽曲。テーマは進歩と静止、そしてそれらの交錯。フィリップグラスの作曲の特徴は、加算方式と呼ばれるものである。あるパターンを繰り返し、そこにもうひとつのパターンを加算し、新たなパターンを作る。それに対して、さらに新しいパターンを加算する。その繰り返し。慌ただしいパターンの変遷、まくしたてるようなボーカル、暴力的な音の繰り返し。人類の歩んで来た道、あるいは歩んで行くであろう道を早送りで見せつけられているような恐怖感。その速すぎる流れに一人取り残された恐怖感。
11/29/2009
Dumb Type 1985-1994 / Teiji Furuhashi+Toru Yamanaka (1996)

パフォーマンスグループ・ダムタイプの劇中音楽を集めて再構成した作品。古橋悌二氏(故人)と山中透氏の共同作業により作られた小品集といった趣き。ミニマルな電子音・ミュージックコンクレートなものがメイン。元は劇中音楽ということもあり、際立った派手さはないのですが、どうにも湿っぽさというかエモーショナルなものが感じられて、それはヒューマンなものというよりは、徹底してリアリスティックで都市的であり、文明への透徹した視線を感じさせるといったらもうダムタイプ本体ですが、ともすればチープな電子音にも確かな質量というか、生とか死とかの匂いが漂っているような気がして、たまに無性に聴き返したくなります。昔PSで「DEPTH」という、イルカが海の中で音を集めて音楽を作っていくという不思議なゲームがあって、その音楽(ヴィジュアルも)が素晴らしかったのですが、久々にこのCDを聴いたら何故かそれを思い出しました。
Quique / Seefeel (1993)
「My Bloody Valentine meets Aphex Twin」とも称されたUK出身の4人組バンド。本作は1993年にtoo pureより発売された1stで、ミニマルに繰り返されるフレーズと極端なダブ/エフェクト処理によるくぐもった音像が魅力的。今ではポストロック/エレクトロニカの走りとも評されています。この頃はまだロックバンド的な爽やかさが辛うじて残っているものの、この後WARPに移籍し2nd、3rdとリリースを重ねるにつれ作風がどんどん先鋭化していき、出自不明かつサイケデリックな謎の音響が繰り広げられていくことに。WARP移籍後がエイフェックスのアンビエントワークスのvol.2ならこの頃はvol.1に近く、気楽に聴ける感じもありつつ、tr.4など後の展開が垣間見える瞬間もちらほらとあります。本作は2008年にtoo pureより奇跡の再発を果たし、最近ではベースにDJ Scotch Egg、ドラムにE-da(ex.BOREDOMS、AOA)という英国在住の日本人2名(なんとも驚きの顔ぶれ!)を加え、ライブ活動も再開している模様。
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