11/03/2010

Hell's Ditch / Pogues

「ケルティック・パンク」なんていうこの上なく胡散臭いジャンルで呼ばれる、いかにも90 年代な怪しさムンムンなこのロンドンのバンドが、アレックス・コックス監督の『ストレート・トゥ・ヘル』のエンディングを担当している、と言えば、西部劇に関心のある方には反応して頂けるでしょうか。あるいは、このアルバムのプロデュースを手がけているのが、若きジム・ジャームッシュと共にその映画に登場するジョー・ストラマーなのだ、などと得意げに言ってしまったら、当たり前すぎて熱心なファンの方に怒られてしまうのかもしれません。しかし、そんな際どいバンドが繰り出す際どい40 分間の終わり間近に突然流れだすリフレインが、ビーチボーイズの『ペット・サウンズ』へのオマージュだと気付いてしまったら、「あんだって?」すら通り越して、もうこのバンドの如何わしさに一時を預けてしまおうと思っても、間違いとは言えない…かも知れません。

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